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【ふるさとチョイスアワード2021舞台裏 Vol.1_島根県海士町】事業者と共に頑張る伴走者の話
初めまして。
島根県海士町(あまちょう)という日本海に浮かぶ小さな離島で、ふるさと納税の担当をしております松田と申します。
この度は、ふるさとチョイスアワード「未来につながるまちづくり部門」において大賞という非常に名誉な賞を頂きました。
海士町を応援いただいている皆様、島に住む住民の方々、この取り組みを取り上げてくださったトラストバンクの方々には、心から御礼申し上げます。
今回は、このアワードでお話しした「未来共創基金」の裏話を少しお話しさせてください。
海士町が今回発表させていただいたふるさと納税の使い途「未来共創基金」。
ご寄付頂いたお金を島の産業に対し投資する仕組みです。
ただ投資するのではなく、投資下限を設け、伴走者を付けることで、島の産業に大きく貢献する形に落とし込みます。
海士町は小さな島です。一つ一つの事業者がもつ存在の価値は、他の地域と比べて計り知れません。
だからこそ、事業が廃業することの影響が大きいのです。
島の誰もが共通認識として、失うことのインパクトがどれほどかと理解しています。
大小問わず事業者を守り、作り、生み出すことが島を未来につなげる手段です。
そのために何ができるかを模索し、誕生したのが「未来共創基金」です。
事業のアイデアを新規事業に繋げる大事なポイントとして、投資に際して事業伴走スタッフをつける、というお話をプレゼンではお話しさせていただきました。
この伴走スタッフには役場職員も伴走役として付くことになっています。
ここでひとつ海士町らしさがある話があるのでご紹介させてください。
この伴走システム、今のところ全ての案件で役場職員が自ら伴走者として手を挙げているんです。誰かから指名されてやっているわけではなく、です。
役場職員には島の出身の方が多いです。
事業者や島の事業に対し長年触れ合ってきた人間も多くいます。
あの人が立ち上がるなら自分も全力でサポートする、小さな島だからまかり通るようなことかもしれません。
日々の業務がある中で、それでも、顔を知っているあの人が頑張るならサポートをして一緒に走りたいと動いた職員がいたこと。
それにより支援を受けることができた事業者が実際にいるということ。
伴走の一部分を切り取っても、未来共創基金の「共創」の本質を見ることができました。
もちろん、そのほかにも多くの方が関わって動いている仕組みです。そんな中でも、みんなが支えあいながら動き出す姿に、私は熱意と温かさを感じました。
今回だけではなく、今後も行政マンがデスクワークを飛び出して実地で地域と手を取り合う、真剣に向き合い会話することで、お互いの信頼関係がさらに構築されていけばと思います。
行政も、地域も、未来を共創する社会になれるよう、ちょっとずつちょっとずつ海士町の模索は続きます。
引き続き海士町を、どうぞ宜しくお願い致します。
▼ふるさとチョイスアワード登壇模様
https://www.furusato-tax.jp/feature/award/2021/entry/17.html
▼島根県海士町のページ
https://www.furusato-tax.jp/city/info/32525