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【山形県天童市】すべての出会いに感謝を込めて
ご覧いただきありがとうございます。
山形県天童市でふるさと納税担当をしている沼澤賢次です。
この原稿を書いている時点では、ふるさと納税担当ですが、この度、人事異動により4月からは別な部署に異動となったため、担当でしたと言った方が正しいかと思います。
2月の職員合宿の際、担当者リレーブログを始めると聞いたとき、「異動の可能性が高いので、このブログは自分まで回ってこないかな~」と思っていました。
ですが、その時同じ班になった臼杵市の堤君からバトンをいただき、最後にこのような機会を持つことができたこと、有難く思います。
天童市がふるさと納税の活用を始めた平成26年の導入時から4年間、担当を務めさせていただきました。
この4年間は、寄附者の皆様から数多くのご支援を頂戴したほか、素晴らしい全国の自治体職員やふるさとチョイススタッフとの出会いなど、かけがえないものを沢山いただきました。
本当に永遠続いたらいいなと思うほど、楽しい時間を過ごさせていただきました。この場に立ち会わせていただいたこと、創成期から色んな方と一緒に一つのムーブメントを起こせたこと全ての出会いに感謝しかありません。
本当に4年間ありがとうございました。この場を借りて心からお礼申し上げます。
初めての方もいらっしゃるかと思いますので、天童市のご紹介させていただきます。
天童市は山形県の中央部に位置する人口6万2千人の街です。山形県はよく人の横顔の形と言われますが、その耳たぶあたりが天童市です。将棋駒の産地として国の伝統的工芸品に指定され、将棋のまちとして、教科書にでてくることもあります。
春に開催される天童桜まつり人間将棋は、天童市最大のイベントで多くの観光客で賑わいます。
今年も4月21日~22日に開催されます。今年は、桜の開花状況がちょっと心配ですが、是非、皆さん一度ご覧ください。将棋がわからない人でも楽しめます!
返礼品は、将棋駒のほかにも、山形を代表するくだもの“さくらんぼ”を始め、ラ・フランス、シャインマスカット、桃といった四季折々のフルーツのほか、評判の高い天童牛やつや姫などのお米、世界一を獲得した日本酒、将軍家献上のお蕎麦など、数多くをご用意させていただいております。
申込ページのリンクはページ最下部に掲載しておりますので、是非一度ご覧ください。
ふるさと納税の取組については、天童市は、ふるさと納税の目的を「地場産業の振興」と「市の認知度の向上」としています。これに私は個人的にプラスα「伝統工芸の復興」を1つのミッションとして付け加えて仕事をさせていただきました。
導入当時、企画課に在籍し、「工人の高齢化などにより、後継者問題を抱え、なんとかしないと将棋駒産業が衰退してしまうのでは」といった危機感から来たものかもしれません。
ふるさと納税の導入により、将棋駒産業は劇的に変化し、脱サラし家業を継ぐ方が出始め、育成講座の受講生が増加するなど、少しずつではありますが、明るい兆しが見え始めています。
areal-japanのサイトで、詳細をご紹介させていただいておりますので、こちらも是非一度ご覧ください。(https://www.areal-japan.jp/article/detail/25)
ほかにも、まちと将棋の双方のファン獲得のため、漫画“3月のライオン”とのコラボレーションや、山形県出身のデザイナーKEN OKUYAMAのデザインによる天童木工の技術を生かした新しい飾り駒の開発、後継者育成講座のための基金の創設、市内の観光物産センターにおける育成講座修了者の駒製作の実演など、伝統工芸の保存と将棋文化の継承にふるさと納税を活用させていただいています。
また、ちょうど今、将棋のまちとして、世界記録に挑戦するイベントのため、ガバメント・クラウド・ファンディングを実施中です。この機会にぜひご支援をお願いいたします。
世界一の記録に挑戦!二千局盤来プロジェクト
(https://www.furusato-tax.jp/gcf/273)
全ては、26年4月1日にふるさとチョイスに掲載するため、思い切って上村さん(現在のトラストバンク取締役)に電話したことが始まりでした。
そこから、5月には、仙台で須永さんと初めてお会いしお話しをさせていただきました。
8月には天童市の統計史上2番目の農林被害となる雹害が発生。
雹害を受けたりんごやラ・フランスを、マイナスイメージを払しょくするため、“好ひょうEKB(えくぼ)りんご/ラ・フランス”とネーミングし、返礼品として掲載することにご協力いただきました。
こういったご縁をきっかけに27年2月には、第2回先進自治体会議に参加させていただきました。
当時はまだ10自治体程度でしたが、全員が全員、思いを共有できる個性的な方々で、一緒に切磋琢磨させていただきました。もちろん、今でも仲良くお付き合いさせていただいています。個性的という意味では自分も負けませんがw
そこから、ふるさと納税の規模が大きくなるにつれ、初めはアパートの一室で数人だったふるさとチョイスのスタッフも増え、様々な自治体が参加し、数多くのご縁をいただきました。
本当に昔からの友人のように仲良くさせていただいており、ここで得た出会いは、一生の貴重な財産となるものと思います。
自分個人の経験としても、おまけのストラップの導入やEKBりんごの掲載、3月のライオンとのコラボや、動画の製作、新しい飾り駒の開発。ほかにも、3月のライオン繋がりから人間将棋に大友監督と神木隆之介さんを特別ゲストでお招きできたこと、ニコニコ超会議に参戦できたこと。ふるさと納税東北サミットを開催することができたこと。
ふるさと納税がなかったら普通ではできなかった沢山のことを実現させていただきました。実現のため、多数のご支援を頂戴した寄附者の皆様、自分の我儘を支えてくれた上司の方々、それをPRするためにご尽力いただいたふるさとチョイスのみんな、いろんなアドバイスをくれた自治体職員の仲間たち、すべての方に心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
長くなりましたが、ふるさと納税には、地場産業の振興、シティプロモーション、使い道と政策立案、税収確保、テストマーケティングなど、様々な側面があります。もちろんそこには多くの反対意見も存在します。
ですが、これほどまでに、自分たちのまちに思いをもった自治体職員が一堂に集まり、互いに切磋琢磨し、関わった人の意識を変えていく、そんな制度はなかなかありません。ここから自治体同士の交流が生まれることもある、そんな素敵な制度だと思います。
自分より前にブログを書いた、坂本君も小玉君も堤君も自分たちより1つ後に担当になった世代です。
こういった形で次の世代に思いが継承され、実現するために頑張っている姿を見ると頼もしく思います。
新旧様々な人が重なり合って、大切なこの制度を末永く発展し、地方を元気にしていってくれることを心から願います。
平成30年3月31日現在。これが、私のふるさと納税担当最後の仕事となります。
いつかまたここに戻る願いと全ての出会いに感謝を込めて。
次は、ふるさと納税からご縁をいただいた、同じ伝統工芸を抱える石川県輪島市の優しい優しい大先輩・新谷益巳さんです。
▼天童市ふるさと納税
https://www.furusato-tax.jp/city/product/06210
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