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台風被害の中で広がる支援の輪
9月9日、「台風15号」が関東地方に上陸、千葉県を中心に多くの被害がでました。あれから、一カ月が経ちました。
「ふるさとチョイス 災害支援」では、台風が上陸した9日以降今日まで、44の自治体様に、災害支援のための寄附申込みフォームをご利用いただいています。また、全国の皆様からの3億2千万円(2万2千件)もの寄附が被災地へ届けられています。

9月9日以降、日に日に、災害支援の寄附申込みフォームを立ち上げる自治体が増える中、千葉県出身の私はその自治体名を見るたびに、
あ、ここは高校生の時の夏合宿で通ったところだ。
あ、ここは友達が住んでることろだ。
あ、ここは休みに家族でよく行った公園のあるところだ。
と、色々な思い出を蘇らせると同時に、サイトに掲載される被害状況を見ては、とても悲しい気持ちでいっぱいでした。
被災地、南房総市から届いたメッセージ
そんな中、千葉県南房総市のふるさと納税担当の松田さんから被災地の状況を知らせるメッセージが届きました。
「今、お礼の品を提供している事業者さんを回っているが、想像以上に被害が大きい。。」
話を聞くと、人気の特産品の「伊勢海老」や「サザエ」が、震災後の停電によって、低温に温度管理していた海水プールの水温が上がってしまい、全滅してしまったそうです。
他にも、メロン農家さんが断水によってメロンの葉が枯れてしまったり、暴風で牛舎の屋根が飛ばされ、日陰が無くなってしまった上に、電線が切れて扇風機が止まってしまったため、出産間近の牛が立てなくなり点滴を打っていたりするなど、様々な現地の様子を教えてくださいました。
ニュースでしか被災地の状況を知らなかった私にとって、それはとてもショックなメッセージでした。
当時、屋根の瓦が落ちたり、停電によって電気がつかず、ろうそくの火で夜を過ごしているといった、一般の方々が大変な生活を送られている様子はニュースで見て知っていましたが、生産者や事業者さんの被害については、想像もしていませんでした。
そんな中、松田さんからこんなホッコリとしたエピソードも届きました。

「(事業者さんを) 励ますつもりで訪問したら、『今は青物足りてないでしょ』といって、小松菜をもらいました 」と。。。
このエピソード以外にも、被害が少なかった事業者さんが地域の方々のために、食事を作って配布したり、テレビを見れない地域の方に情報を共有したり、冷蔵庫を貸してあげたりされていたそうです。
このような地域の事業者さんのことを伝えるため、松田さんが作った特集ページがコチラです。
この特集も、被害の大きかった事業者さんから「 台風被害に負けない事業者さんも応援してほしい 。」というご意見があり作ったそうです。
災害の被災地という大変な状況の中でも、自分のことばかりでなく、周囲の人を想い、動ける地域の方々がとても素敵だなと思ったエピソードでした。
メッセージを送ってくださった松田さん自身も、夜間は避難所で配給や物資の受け入れを担当し、休みの昼間にお礼の品の事業者を回っていたそうです。私へのメッセージは電波が無い中、事業者回りをしている際に、たまに入る電波で送ってくださっていました。
情報入手の難しさを実感
今回の「台風15号」の災害を通して、ニュースの情報が全てではないということを学びました。少し考えれば、それは当たり前のことですよね。
報道の方も、被災地までの道が寸断されていれば被災地に入ることはできませんし、電話もネットもつながらない中、被災地の状況を知ることは困難です。
ですが、私はニュースを見ただけで、被災地の状況を“知った”風になってしまっていました。今回、松田さんから直接被災地の情報をいただけたからこそ、それを実感することができました。
「ふるさとチョイス災害支援」では、自治体さんが投稿してくださった被災地の様々な情報が掲載されています。是非、一度ご覧になってみてください。
被災地の現状や、寄附の活用の報告などを知ることができます。
今週末も大きな台風がくるそうですが、どうか大きな被害が出ないことを祈っています。
**erica**