12/07
【ふるさとチョイスアワード2020舞台裏 Vol.5】鹿児島県長島町
みなさん、こんにちは。
この度、全国のふるさと納税出品事業者が集い、その取り組みや商品を評価する「ふるさとチョイスAWARD2020」で事業者大賞を獲得しました、山下城です。

”え?事業者大賞ってどういうこと?”
”ふるさと納税で日本一売上を伸ばしているってこと?めちゃめちゃ儲かってるの?”
”そもそも、なんていう格好でプレゼンしてるの?意味が分からない・・・。”
と思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?
残念ながら、まったくそうではありません。
我々「島のごちそう」がふるさと納税に出品したのは今年の春からです。
出品期間も長くはなく、ふるさと納税での売上もまだまだこれからという段階です。
ふるさと納税とは
「ふるさと納税」とはどんな制度かご存じですか?
簡単に言うと、
自分の故郷や応援したい自治体に寄付できる制度で、寄付金額の一部について税金控除(還付)を受けることができます。しかも、地方のおいしいものや特産品をゲットできる、一石二鳥の仕組みです。
寄付を受けた自治体では、その寄付金を源資に、地域医療や教育、人口流出などの課題解決を進めることができ、まさに地方のよきものを守り、後世に残していくための制度と言えます。
では、「ふるさとチョイスアワード」とは・・・。
掲載数No.1のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」さん。
彼らが毎年1回実施するアワードで、全国の事業者の中から、ふるさと納税に関わる想いやふるさと納税を通して生まれた地域の変化、様々なストーリーを表彰するものとされています。
今年のテーマは「未来をツナグ」。
これを聞いたときに、
”地元を元気にしたい!後世に残せる島つくりをしたい!”との想いでUターンした私の気持ちや取り組みがまさにテーマに合致すると思いました。
そして、”挑戦するからには日本一を目指そう。そして、その結果をもって島の人たちに自分たちもやれば出来ることを証明し勇気づけよう!”と応募を決意しました。
しかし、挑戦しようと決意し、モチベーションを上げたもの束の間、
7月に九州地方を襲った豪雨、追い打ちをかけるように、9月に直撃を受けた台風10号により、我が家の「あおさのり」の漁場は壊滅的な被害を受けてしまいました。
豪雨により、裏山が崩れ、大量の土砂が漁場に流れ込み堆積。
また台風により、養殖網を固定する杭はほとんどが倒れてしまいました。

流す涙もなく、ただただ肩を落とす親父。
言葉もやる気も無くし、ただただ被災地を見つめる日々が続きました。
そんな父にどんな言葉をかけてあげればいいのか分からず、
ふるさとチョイスアワードに挑戦することに対して、”今はそんなことやってる場合じゃない”という思いに陥りました。
しかし、そんな状況に救いの手を伸ばしてくれたのが、自治体や地元同業者のみなさんでした。
重機を使い土砂を取り除き、自分たちの仕事そっちのけで杭打ち作業に加勢してくれました。


またクラウドファンディングを通して日本全国から多くのご支援と応援メッセージを頂きました。
本当に、本当にうれしかったです。
そして、多くの方の応援とご支援に背中を押して頂きながら、
10月からの”種付け”に向けて、毎日朝晩関係なく、潮が引いた時間に漁場に出て復旧作業を進めてきました。
そして私も、みなさんの想いにどうにか恩返したいと、復旧作業を進める一方では、昼夜の肉体労働でクタクタになりながら、ハンマーの叩きすぎで、痙攣を起こし握力が無くなり、上手くPCのキーボードが打てない手を無理やり動かし、「ふるさとチョイスアワード」に向けた資料・プレゼンテーションの作成を進めてきました。
”島の人たちに自分たちもやれば出来ることを証明し勇気づけたい!”
という当初の想いに加え、
”復旧にご協力いただいた地元の仲間や自治体の皆さんに何か恩返しがしたい。”
”支援してくださった全国の皆さんに、私が頑張る姿で恩返しがしたい。”
という想いが更に強く私を押してくれたように感じています。
8月から9月にかけて、エントリーした全国の事業者全員に対するオンライン事前投票が行われ、結果は2位。しかも3名が同ポイントで2に並ぶ混戦の中、なんとかギリギリのラインで、10月東京で開催されるアワード本選にノミネートされました。
そして、10月5日のアワード当日。
コロナ感染拡大防止のため、審査員と他のノミネート事業者のみが会場にて、一般の方はオンラインでの観戦となりましたが、会場には多くのメディアが集まり、なんとも言えぬ緊張感が漂っていました。
審査は、審査員投票とオンラインによる一般投票により、事業者大賞が決められるというもの。
私はすべてを出し切る気持ちでプレゼンテーションのステージに立ちました。
獅子島の主要産業であり、そして家業でもある漁師に自信をもって、
普段は船の上で着る勝負服「ゴム合羽」と「ゴム長靴」を身にまとい、プレゼンテーションに臨みました。

そして、結果発表。
大賞に「島のごちそう」の名前が呼ばれたとき、すべての想いが溢れ出し目頭が熱くなりました。
率直にうれしかったです。
「大賞おめでとうございます」
父から送られてきたLINEの一文に、これまでの想いがこみ上げ瞼が熱くなりました。。
受賞から一週間、鹿児島のローカル番組や新聞でも受賞の記事が放映されたようで、お祝いの電話、講演の依頼がいくつも届きました。
これからは少し注目される立場になれたと思いますので、
それに恥じぬよう、今後も島の仲間と一緒に頑張っていきたいと思います。

それでは、今後も故郷・獅子島に関する情報やおいしい海の幸・山の幸の商品情報をこちらで発信していきたいと思いますので、引き続き宜しくお願い致します。
▼ チョイス事業者大賞 鹿児島県長島町 の登壇模様
▼鹿児島県長島町のページ
https://www.furusato-tax.jp/city/product/46404/