09/13
群馬県前橋市・タイガーマスクの想いを、ふるさと納税でかたちに
日本を代表する漫画作品、「タイガーマスク」。
主人公の伊達直人が、自分が育った孤児院へ収入の一部を寄付するという物語なのですが…
数年前にリアルタイガーマスクが登場し、世間をにぎわせたことを覚えていますか?
今回は、リアルタイガーマスクについてのお話をご紹介します。
そのお話は、ふるさとチョイスが手掛けるメディア「CHOICEEDS(チョイシーズ)」のドキュメンタリーで見ることができます。
▼ここでいったんCHOICEEDSについてご紹介!▼
ふるさと納税がつなぐ、地域の物語

「CHOICEEDS(チョイシーズ)」 とは?
それは、ふるさと納税を通して芽生えた希望の種を全国に広げるメディアです。
ふるさと納税による地域活性化の取り組みを、心温まるドキュメンタリーとして発信しています。
CHOICEEDS では、各地域に集まった寄附金の活用方法や、ふるさと納税によって起こった街や人の変化の事例を「災害支援」「街づくり」「伝統工芸」「一次産業」「いのち」「こども」「観光」の7つのテーマに分けて紹介しています。
▼動画の視聴はこちらから(再生時間10:39)
※この動画は、2017年に制作しており、2021年現在、地域の現状と異なったり、情報が古い場合がございます。しかし、ふるさと納税がきっかけで実際におこった地域の変化を是非知ってもらいたい!との想いから、改めてご紹介をさせていただきますので、ご了承いただけますと幸いです。
ここからは、ドキュメンタリーの内容をダイジェストでお伝えしていきます!
児童相談所に10個のランドセルが届く

2010年12月25日。
群馬県の児童相談所に10個のランドセルが届きました。
添えられた手紙には、漫画「タイガーマスク」の主人公伊達直人の名前が。
この出来事は全国のメディアで報道され、伊達直人を名乗る人物からの寄付が相次ぎました。
20年以上支援を続けてきた

そして6年後。
タイガーマスク運動のきっかけをつくった人物が初めて名乗り出たのです。
会社員の河村正剛さんです。
幼いころに母親と死別し、親戚の家で育った河村さんはランドセルを買うことができませんでした。
自分のような子どもを少しでも減らしたいという想いから、ランドセルを寄付したのです。
では、なぜ6年経って名乗り出たのか。
実は河村さんは、タイガーマスクを名乗る前から、20年以上児童養護施設に寄付を続けていました。
「施設の子供たちにとって一番大切なのは、施設を退所した後。
進学するにも就職するにも、経済的な問題がずっとつきまとう。
そのためには大きな意味で社会を変えないと解決しない。
子供たちが社会に出た時の支援を訴えるのは今だろうと思った」。
山本市長との出会い

河村さんが名乗り出たことで、群馬県前橋市の山本市長がぜひ話を聞きたいと、意見交換の場が設けられました。
施設から出た後の子供たちの厳しい現状を、市長や市の職員に伝えた河村さん。
河村さんの想いを受け止め市は動き出したのですが、問題は支援の財源でした。
前橋市民から集めた税金となると、高齢者や障害者など他の支援との差別になってしまう。
さらに、施設の子供たちには前橋市外からくる子もいるため、前橋市民から集めた税金を使うとなると趣旨がずれる。

そこで出た案がふるさと納税でした。
児童養護施設を出た後に必要な生活費は約42万円。
そのうち約27万円は国や県からの支援金でまかなわれます。
残りの15万円を、前橋市がふるさと納税を活用し支援することとなったのです。
集まった寄付金額は2119万円

河村さんと山本市長の出会いからわずか3か月後、高校卒業後施設を退所する7人の子供たちに新生活支度支援金15万円が支給されました。
「子供たちは社会に出て働いて、15万円というお金がどれだけありがたいかを改めて感じていた」と、当時の園長の須田さんは話します。
そして、「このような支援が全国に行き届いてほしい」と在園生は話します。
結果的にこの「タイガーマスク運動支援プロジェクト」は、10か月で寄付件数が308件、寄付総額は2119万円にまでのぼりました。
前橋モデルを全国へ

そして、前橋市はさらなる挑戦として児童養護施設の子供たちへの運転免許取得支援に取り組みます。
前橋市内にあるすべての教習所と連携し、費用の7割を教習所が負担。
残りの3割を前橋市がふるさと納税を活用し補助します。
これらの一連の取り組みは、ふるさと納税に関する好事例を表彰する「ふるさとチョイスアワード」で大賞を受賞。
前橋モデルを全国に広めるとともに、さらなる支援の拡大に向けて歩み始めました。

「自分がタイガーマスクだと名乗り出て本当に良かった。名乗り出て色々言われたけど、信念を曲げずに取り組んでこれたことがこの結果に繋がったと思う。そして何より、前橋市の方々に感謝をしたい」と河村さん。
「タイガーマスク運動としては次に進学支援を行いたい。だた、前橋市のみで深堀りするのではなく、隣の高崎市や東京の子どもなど、全国の子どもたちにこの活動を広げていきたい」と市役所職員の谷内田さん。
「今回のプロジェクトは社会課題への再認識だった。これは前橋だけでなく日本の課題だと指し示せるような、最初の一滴になったと思う。そんな想いをもってふるさと納税制度を感じている」と山本市長。
たった一人の活動がふるさと納税を通して市全体への取り組みへつながりました。
そして、これからは日本全国での取り組みへつながっていきます。
▼ふるさとチョイスで芽生えた地域活性化ストーリー「CHOICEEDS」
https://www.furusato-tax.jp/choiceeds/
▼群馬県前橋市のページ
https://www.furusato-tax.jp/city/product/10201
▼ふるさとチョイスアワード2017
https://www.furusato-tax.jp/feature/award/2017/